というのはおいといて、この桜の時期になると毎年ゴルフ西遊記を作っていたころのことを思い出します。中嶋常幸プロと話をして、掲載内容を決めていくわけですが、当然この時期はマスターズの話が中心になります。そんな中で内輪話とか、余談なんかも出るわけですが、マスターズに出場したり、アメリカツアーに参戦していた頃、何が残念だったかというと桜が見られないことだったとおっしゃってました。
「いやぁアメリカにも桜はあるんだけど、なんか違うんだよねぇ。で、日本のサクラを観たいなぁって思ったりもしたね。やっぱり日本人だったらサクラだよ」というようなことをおっしゃられてましたね。出場しなくなってからも解説者として現地に行っている中嶋プロ。今年はちょっと開花が早いので桜を楽しめてますかね。そんなこというと「忙しくてそれどこじゃないよ!」って怒られそうですが(^_^;)
さてそのマスターズを開催するオーガスタ。花々が咲き乱れ、とてもきれいな景色で毎年楽しませてくれますよね。テレビに映し出される光景は、他のどんな試合よりもきれいだなと感じます。試合自体をその時期にあわせているからこそとも言えるわけですが、このようなことをなぜ日本の試合ではしないのかなと思うことがあります。
先日、靖国神社の標準木をみて開花宣言を出している様子がテレビで映し出されていましたが、そのとき外国の報道の方が言ってました。海外では桜が咲く咲かないでこれほどの騒ぎをすることはないと。もちろん海外にも四季はありますし、桜も咲くわけですが、桜を見ながら宴会をしたりというのは日本人特有の習慣らしいですね。お花見スポットとなると何十万人という人が訪れる。四季折々の風情を楽しむという文化。これをなぜ利用しないのかなと思うわけです。
他のスポーツの場合、基本的には作られた競技場で行うわけで、そこに四季は介在しません。東京ドームは春夏秋冬、いつ行ったって同じ風景です。しかしゴルフ場は季節によってその表情が変わる。そこに他スポーツと差別化できる要素があるんじゃないでしょうか。
毎年3月になると「桜のきれいなゴルフ場特集」というのが週刊ゴルフ雑誌のカラーページに掲載されます。ゴルフ場によっては何千本という桜があったりするわけですが、その桜が咲き乱れている中で行われるプロの試合ってないですよね? 桜だけじゃなく、他の季節の花にしてもそうです。紅葉もそう。そのゴルフ場がいちばんきれいな時期、季節を感じられる時期に試合をしたらどうでしょう。
試合そのものを楽しませることはとても重要ですが、それ以前の入り口として、ゴルフ自体に興味がない人を楽しませる要素を考えてみてもいいですよね。他スポーツと違ってそれができるんですから、そういうことをとっかかりとして新たなファンを獲得するような試みをしていってもいいんじゃないかなぁと思います。
まあ実際のところ、桜の時期にゴルフをすると花びらでボールが見分けづらいということはありますけどね(^_^;)
花見と桜―日本的なるもの再考 | |
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