
その注目度の高さは当然といえば当然かも知れませんが、この1年、たいへんだったでしょうねぇ。選手会理事就任、マスターズへの招待と出場、自力で勝ち取った全英オープンではタイガー・ウッズとの予選ラウンド、ノーマンに指名されて出場したプレジデンツカップ、シーズン終盤の賞金王争い……。こうやって並べるだけで18歳の青年の1年とは思えない充実ぶりですよね。
そして最終的に史上最年少の賞金王に輝くわけですが、世界中の他のツアーをみても18歳での賞金王という例がこれまでなく、この記録が破られることはあるのだろうか?という大記録です。今年、ここまでになるとは本当に予想もしていませんでした。
この賞金王という称号、1年を通してもっとも強かった選手がなるわけですが、1973年にツアー制度が確立して37年。その間に賞金王になった選手というのは、実は石川プロを含めても12人しかいません。永久シード権を持っている杉原輝雄プロや倉本昌弘プロ、アメリカツアーで3勝を挙げている丸山茂樹プロでさえなったことがないのが賞金王。それをプロ2年目で成し遂げるというのは本当にすごいことです。
DBコーナーに「国内男子プロゴルフツアー歴代賞金王・賞金ランキングベスト5」というデータをアップしていますが、これをみると、直近10年間、片山晋呉プロの強さが際立っています。賞金王5回、ベスト5から一度も落ちたことがない。石川プロがこれから目指すのはそこなのか? それともアメリカをはじめとする海外ツアーでの活躍なのか?
今回の賞金王およびワールドランキングの順位を見る限り、来年はメジャーや世界ゴルフ選手権はほぼフル出場できるでしょうし、日本中の誰もがそこでの活躍や優勝争いを見たいと思っているでしょう。しかし、この数ヵ月の連戦をみても、ちょっとがんばりすぎという気がするのは私だけでしょうか。
今年の獲得賞金をみると、片山プロの場合、国内と海外がだいたい半分ずつです。それに比べて石川プロはほとんどが国内ツアーの賞金。来年はその比率を変えるチャンスではありますが、その前後も国内の試合に出る強行軍は少し控えたほうがいいんじゃないかと。
まだまだこれから先、長い長いゴルフ人生が待っているわけですから、今年のような強行スケジュールではなく、少しゆとりをもった戦い方をしてほしいなと思います。何十年とか100年に1人という逸材だと思うので、無理をして体を壊すというようなことにならないようにしてもらいたいというのはよけいなお世話ですかね……。
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