フェニックスの後の石川プロへのインタビューでは、通信社などによる「マスターズに出場したいか?」という質問に対し、欲しいと即答していたわけですが、ニュアンスとして特別招待枠を望んでいるようなイメージがありました。個人的には「出場権を取ります」と答えてくれたらうれしかったですね。
先週の段階で、フェニックス終了時のワールドランキングをざっと計算していたのですが、もし優勝していたら60位以内、2位でも70位以内に入ってくるだろうと算出していました。結果、今週発表のランキングは67位。マスターズの出場資格である今年最後のワールドランキング50位以内というカテゴリが現実味を帯びてきました。
石川プロの場合、ミニマムとなる2年間40試合に達していないので、30試合分のポイントを40で割られてしまうという不利な点がありますが、逆に計算から除外されるポイントや、減点されるポイントが少ないという点は有利に働きます。タイガー・ウッズがデビューしたてのころも同様の有利な点があり、いきなり上位に顔を出しました(あの頃はウェイトのかけ方が現在と違うので一概に比べられませんが)が、それと同じ状況であると言えます。
さて、それでは具体的に残り2試合で、石川プロがマスターズに出場できる可能性を考えてみましょう。現在ランキング50位のポイントは2.35。アメリカツアーが終了していることを考えると、上位の選手はこの後減点しかないので、年末の50位は2.3ポイント程度になると予想されます。2007年最終のランキングでは50位が2.291ポイントでした。そう考えると2.3がギリギリのボーダーラインになります。できれば2.4か2.5ポイントまでいきたいところ。
石川プロが残り2試合に出場したとして、ポイントの対象となる試合数は32試合。ということはミニマムの40試合換算で計算されます。平均2.3ポイントということは40試合換算で92ポイント、2.4ポイントで96ポイント、2.5ポイントで100ポイントを獲得しなければなりません。フェニックス終了時の石川プロの獲得ポイントは77.23ポイント。2.3ポイント平均に届かせるためには14.77ポイント、2.4ポイントでは18.77ポイント、2.5ポイントでは22.77ポイントが必要です。
ですから、残り2試合で最低14.77ポイント稼ぎたい、できれば18.77ポイント稼ぎたいところです。実は、マイナビABCチャンピオンシップの優勝よりも、日本オープンやフェニックスでの2位のほうがランキング的には価値がありました。試合の挌と、ランキング上位選手の出場で獲得ポイントが高くなっていた。だから、もしフェニックスで優勝していたらプラス14.4ポイント獲得できていたので、マスターズ出場に王手がかかっていたんですよね。返す返すもボールを蹴ってしまったことと、最終日15番のショートパットを外したのが悔やまれます。
というのは、残り2試合の獲得ポイントが通常の試合とほぼ同じかちょっと高い程度なので、ポイントを稼ぐためにはどうしても上位に入らないといけない。出場選手の顔ぶれにもよりますが、カシオワールドと日本シリーズでの獲得ポイントは、優勝が20ポイント、2位が12ポイント、3位が8ポイント、4位が6ポイントと予想されます。どちらかで優勝すればたぶん文句なくマスターズに出場できると思いますが、それ以外の場合、経過週数によるポイントウェイトによる減点を含め、2試合連続単独3位以上が必須ですね。単独2位が一度でもあるとかなり楽にはなりますが、それでもまだ油断できません。
ここにきて、KBCからキヤノンまでの試合でほとんどポイントを獲得できていないことが響いてしまっています。6試合で1.28ポイントしか獲得できてなかったので、あそこで5〜6ポイント稼げてたらよかったんですけどねぇ。
まあとにかくあと2試合。石川プロには特別招待を期待するのではなく、ぜひ、自力で招待状を勝ち取ってほしいと思います。
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