オリンピックの年になると必ず出る話題が「ゴルフをオリンピック競技に」という話。今年は年初からR&AとUSGAの方がIOCに出向いて会談したという話ですね。以前からプロの参加を求めるIOCと、アマチュア主体でいきたいゴルフ団体の意見の食い違い、オリンピックに対するプロの意見などでちぐはぐな感じだったわけですが、今年はどうも歩み寄りがあった感じ。以前出場に難色を示していたプロからも前向きな意見が出たりしてますし、少し前進したというところでしょうか。
個人的には、旧コラムなどでも書きましたが、世界一の大会なんだから、プロ・アマ問わず、強い選手が集まる試合になるのがいちばんだと思います。4年に1度ということを考えると、そこで優勝するのはメジャー以上のプレミア感もありますし、ゴルファーの勲章として最大級のものになれば言うことなしですよね。
そもそも20世紀初頭のオリンピックではゴルフが行われていたわけで、あってもいい競技ではあるんですよね。実際アトランタのときには採用寸前までいきましたし。まあ、あのときには、世界一クローズなゴルフ場・オーガスタのせいで白紙になってしまいましたが……。
さて、ゴルフがオリンピック競技として採用される可能性を検証してみましょう。今回の北京を最後に野球とソフトボールが競技からはずれます。その枠をめぐって、野球・ソフトボールを含む8競技が候補になっていると言われており、ゴルフも候補の一つです。他の競技を抑えてゴルフが採用されることはあるのか?というとかなり厳しい気がします。
なぜ厳しいと思うかというと競技国数。オリンピック競技は、男子が4大陸75カ国以上、女子が3大陸40カ国以上で行われている競技というのが最低ラインです。もちろんゴルフはこれをクリアしているからこそ候補の一つなわけですが、国による人気に大きな温度差があります。そして、その温度差の低いほう、つまり、あまり人気スポーツでない国に大国があるというのがネックです。
たとえばロシア、東欧諸国。他にもフランスやイタリアなどでもあまり人気が高いスポーツとは言えない状況があります。もちろんこれらの国にもプロゴルファーはいますし、メジャーで活躍した選手もたくさんいますが、ナショナリズムという観点から考えると、採用されてもメダルを狙えない競技の採用に賛成するかどうか……。
アフリカや南アメリカもやらないでしょ!と言う人がいますが、これは間違いです。ゲーリー・プレーヤーやアーニー・エルスもいるわけだし、欧州2部ツアーなどではケニアオープンなど、アフリカで行う試合もあります。南アメリカにも南アメリカツアーがちゃんと存在します。なので、意外に問題なのはヨーロッパ諸国だったりするわけです。
競技の残り枠から考えるとかなり厳しい。ここは世界中の団体が足並みを揃えて支援しないと難しいでしょうね。それこそウッズが出場を確約するとか、そういう大きな話がほしいところです。
で、もし、競技として採用されたらどうなるか? これも考えてみましょう。次に採用される可能性があるのは2016年大会からです。そしてその候補として名乗りを上げているのが、そう、東京なわけですね(^_^) もし東京での開催が決まって、ゴルフの採用が決まったら……どこでやるんでしょう?(^_^;)
東京のゴルフ場でこのような大きな大会にふさわしいコースといえばやはり小金井でしょうか。ワールドカップ開催の実績のある太平洋クラブ御殿場だとちょっと遠い感じがしますよね。あるいは霞ヶ関や鷹之台ということも考えられますが、半径何キロ以内ですべての競技ができる!ということを売りにしている立候補と考えると東京から離れたコースでやるかな?と。まあ、近いけど若洲はないでしょうし……。
まあ、仮定にさらに仮定をのせて話しても絵空事ではありますが、オリンピック競技として採用されたゴルフを最初にやるオリンピックが日本でのオリンピック……なんてことになったらちょっとうれしいんですけどね。
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