それにしても今回のフィル。なぜドライバーを入れずにウェッジを5本入れるなどというセッティングにしたんでしょうねぇ。USGAがイーブンパーを優勝スコアとしてセッティングしている全米オープンモードのコースとなれば、当然ラフはきつい。それに対応するための5本のウェッジだったのかも知れませんが……素人の私には理解できないなぁ。マスターズに優勝したときもドライバーを2本入れるというようなことをしていましたが、たまーにおもしろいことしますよね。結果がついてくればいいんですけど今回は……。
膝の手術以降、初めての試合出場となったウッズ。今回は厳しい感じがショットの不安定さにも出ていたような気がします。しかし、そこはウッズ。ツキにも恵まれた3日目が圧巻でしたね。後半2つのイーグルが本当にすごかった。単独トップで最終日を迎えるわけですが、最終日をトップスタートしたときのウッズは強い。これまで負けなし……ところが膝の影響か、出足でつまづき、トップから陥落。
最終ホールにきた段階でトップのメディエイトと1打差の2位。グリーンにパーオンするもののちょっと距離のあるバーディパットが残り、さすがのウッズもここまでかと思われたのですが……パットをねじこんでメディエイトに追いつきました。このパットはすごかった。ほんとに強いし、勝利の女神に愛されているのを誰もが感じたことでしょう。勝利の行方はプレーオフでの一騎打ちとなりました。
全米オープンのプレーオフは翌日18ホールで競われます。メディエイトの大会最年長優勝か、それともウッズのトリプルグランドスラム達成か。さすがにこの厳しいセッティングで4日間戦ってきただけに、45歳のメディエイトは分が悪いかと思われたのですが、ここまできたらメディエイトにも勝たせてあげたい!という気もしてきました。
1番でボギーを叩いたメディエイトでしたが、3番でバーディ。このホールウッズがボギーだったためにここで逆転。が、5番ホールから3ホール連続でウッズにとられて2打ビハインド。8番で取り返すものの9番を取られて2打差のまま前半終了。
どちらが勝ってもおかしくない戦いにはなりましたが、さすがに残り9ホール、2打差があればもうウッズだろうなぁという雰囲気。10番もメディエイトがボギー。3打差。決まったかな?とみんな思ったんじゃないですかね。ところがここからドラマが……11、12番でウッズがまさかの連続ボギー。逆にメディエイトが14、15番で連続バーディで、なんとここで逆転! 3ホールを残してメディエイトが1打ビハインドという状況。これはわからなくなりました。
歴史に残る名勝負となった今年の全米オープンは、16、17番を両者パーとして最終18番ロングホールへ。セカンドでグリーンをとらえたウッズに対し、ティーショットをバンカーに入れてしまったメディエイトは3オン。大歓声に包まれながらグリーンに上がる2人。長いパットとなったウッズのイーグルパットは1mほどオーバー。これを入れれば優勝というメディエイトのパットも無情にもオーバー。両者とも返しを決めて、ここでウッズが追いつき、90ホールでも決着つかず。戦いはサドンデスにもつれこみました。
この日19ホール目となった7番ホール。きっちりセカンドでグリーンを捉えたウッズに対し、ティーショットをバンカー、セカンドを観客席近くに打ち込んでしまったメディエイト。ドロップエリアからの第3打はカップをはるかにオーバー。バーディーパットを寄せてパーのウッズ。そして、これを入れなければ終わりというメディエイトのパットは……カップの右をかすめて通り過ぎ、勝負あり。ウッズが激闘を征し、トリプルグランドスラムを達成しました。
さてベットのほうは大本命ウッズの優勝ということで3.67倍となりました。当てられた方、おめでとうございました。
次のベットは全英オープンで行う予定です。
お楽しみに。
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