最終結果としては、タイガー・ウッズの横綱相撲という感が否めませんが、ホールアウト後、感極まったウッズの涙はとても感動的でした。マスターズでのベン・クレンショー、全英オープンでのニック・ファルドなど、メジャー優勝は様々な思いが交錯してしまうんでしょうね。
ウッズの場合、やはり父親を亡くしたということがメンタル面に与えた影響がとても強かったと思います。男、特に長男にとって父親というのは、それがどんな親であれ、心の中でとても大きな存在であり、亡くなったときのなんとも言えない虚無感というか、ずっと埋めることのできない穴が空いてしまうような感覚がついて回るものです。
全米オープンでの予選落ちも当然そういった面が大きく作用した結果だと思いますし、それをたった1ヵ月でメジャー優勝までもってくることは本当にすごいことです。これでウッズがさらに一回り大きくなったのではないでしょうか。この後のウッズは、これまでよりさらに強くなる、そんな気がしてなりません。
さて、ロイヤルリバプールですが、思っていたよりスコアが伸びましたねぇ。ほとんど風が吹かなかったこと、ラフが通常の全英オープンより厳しくなかったことなどがあげられると思いますが、この先、R&Aはいったいどういうふうにしますかね。
2000年のセントアンドリュースの時も思いましたが、アメリカで行われるメジャー大会に比べて全英オープンはやさしくなってしまったように感じました。それなりに距離もありますし、ミスしたときのペナルティとしてのブッシュやラフは難しいと思います。バンカーも止まったところが悪ければ前に打てなかったりしますし、グリーンもカップの周り以外は傾斜でこぼれてしまうなど、一定の難しさはあります。
ボビー・ジョーンズがロイヤルリバプールは飛ばし屋の天国と言ったように、距離が出る選手には比較的楽なコースだったのではないでしょうか。距離が出るというと、ドライバーでばーんと飛ばして、グリーン近くから寄せてというゴルフを想像しますが、今回のウッズのように飛距離があるからこそ、アイアンで安全なところに運ぶという攻め方ができます。これをどうしのぐコースにするか。
距離を長くするだけでは、結局飛距離の出ない選手に優勝の目がなくなりますし、技術を競わせるという観点からすると、コースの長さではなく、持っているテクニックを駆使して攻めるようなコースにしなくてはいけない。一説によると、今回のコースを選んだのは、さらなる道具規制を作るためという噂もありますが、再来年のルール改正と全英オープンあたりで、その答が出てくるんですかねぇ。
R&Aもこのままではいられないでしょうし、今後の全英オープンのコースがどうなるか、ちょっと注目していたいと思います。
今、子どもたちに伝えるべきこと―感動をわかちあう子育てのルール | |
![]() | 志茂田 景樹 おすすめ平均 ![]() ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
[AD]
![]() ![]() |
![]() | Tweet![]() |